東京ではすこーし前から雨降りが増え、湿度が高くなってきて梅雨真っ只中です。事務所で作業をしていると、窓から見える雨の街がとても美しく、人通りもいつもよりも更に少なく静かで(青梅は晴れててもあまり人がおりません)、作業をするにはとてもいい季節です。
それにも増して、今年からはエアコンがあるので室温まで快適です。文明の利器。別にエアコンなんて無くても平気だと思っていましたが、これを一回味わってしまうと離れるのが辛くなりそうですね。(でも多分あっさり離れられます)
そして梅雨に関連してもう一つ。突然ですが、皆様は“手拭い”を使いますか?我がオフィスでは、洗面台に常時手拭いがかかっていますが、梅雨になると手拭いの優秀さがわかります。どういうことか?と言いますと、生地が薄いのですぐ乾き、臭くなりにくいのです。
昔からあるものというのは、その地域の気候や暮らしに適しているんだなぁ。と改めて感心しました。生乾きの匂いって嫌ですもんね。
さて、今月の稼働率です。
稼働率は、月の稼働日数(今月だと22日)×8時間を100%として、その月に決まっている合計工数を割る事で算出しています。参考程度に考えてください。大体150%を超えると、少し慌ただしくなってくる感じです。
今月は180%程度となっております。大丈夫かこれ。。
緊急の対応は難しいと思いますが、相談は随時受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。
フォント紹介と言うと偉そうなんですが、自分の勉強の為に毎月書かせて頂いています。意見も個人的な意見となりますが、良かったら読んでみて下さい。
モダンローマン体の雄“Bodoni”です。完全に紹介したと思い込んでいましたが、Bodoniの本を紹介した事とごちゃ混ぜになり、肝心の書体は紹介しておりませんでした。
さて、“Bodoni”は縦線が太く、セリフがシャープ。コントラストが強いのが最大の特徴です。18世紀にジアムバティスタ・ボドニの手によって生まれました。今とは違って金属の活字だった為、細い線を表現可能となる印刷技術の進歩が不可欠な書体で、当時は大変センセーショナルな書体として迎えられたことでしょう。
事実、それ以降沢山の派生フォントが発表されています。オリジナルに忠実なBodoniから、結構いじっているものまで沢山の種類があります。自分はその中でも一番好みだった“Bauer Bodoni”を愛用しており、今回はその紹介をさせて頂きます。
ちなみに、“Bodoni”を購入する際に、あまりの種類の多さに驚かれると思いますが、個人的には好みで選ぶのが良いと思っています。オリジナルに忠実なものを選びたい気持ちもありますが、先述した通り、金属活字がオリジナルとなりますので、資料を見ても印刷の質などに左右されますし、あまりそこにこだわる意味はないかと思っています。
それでは、“Bauer Bodoni”を見てみましょう。
太いウェイトでもシュッとしているのは、極細のセリフの効果。とてもスタイリッシュ且つエレガントな書体です。一つ一つの文字の造形が秀逸で、拡大して見てみるととても面白い書体です。中でも「j」の形は発明です。すごい!
この造形の美しさから、ファッション系のデザインでは引っ張りだこです。大胆に見出しとして使うと、スタイリッシュさが際立ち格好いいのです。
サンセリフ体が全盛の今ですが、シャレオツ感度の高いデザイナーがファッション系に限らず使っているのを見かけ、嬉しくなったりします。やはりキーワードは“スタイリッシュ”ですが、18世紀生まれの書体が現在もスタイリッシュに使われている。という事が本当にすごいです。デザインの理想として憧れさえ感じます。
この書体が作られた当時の事を思うと、本当に大変だったろうと思いつつも、丁寧な手作業の時代が眩しくも感じます。我々現代のデザイナーは、こういう書体を気軽に使える有り難さを感じつつ、良さを継承しながらも新しい表現を常に求めていけたら良いなぁ(遠い目)と思います。
“Bodoni”という書体の存在感に触れるたび、背筋がピッと伸びる感じがします。
さてさて、今月も背筋を伸ばして頑張りましょうー!
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