人はAIの先に何を見出すのか

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2023.10.01

2023年10月のニュース

巷ではカメムシが大量発生しておりますが、自分の住む東京都青梅市も例外なく、大量のカメムシにまみれて過ごすことを余儀なくされる人たちで溢れかえっています(大袈裟だ)。自分の家に植えているシマトネリコの木の幹は、大量のカメムシで埋め尽くされ、彼らが木の深部より表面に吸い出した樹液をスズメバチが受益しにやってきて(韻踏んだ)、自分はその光景を面白く眺めています。実害といえば、今のところは特になく、スズメバチだけ気をつけていればいいので落ち着いていますが、夜に玄関の明かりを灯そうもんなら、玄関はたちまちカメムシで埋め尽くされ、家に入れませんのでそこだけは気をつけています。

思えば、このような虫の大量発生は昔から繰り返されてきていて、人類はそれなりのカメムシ経験を積み、「大量発生の後の冬は寒い」とか、定説が生み出されたりしています。その他にも、このような大量発生を天変地異の前触れとされたりしますが、大抵根拠がありませんし、当たりません。そして、一生懸命原因を推測してみたり、間違った推測をしたりしています(仮説を立てることは大事です)が、結局のところ変数が多すぎる世界のことを、人が知ろうとしても無理があります。間違えてしまった時は「申し訳ございません。間違えてしまいました」とあっさりと認めると良いと思います。

なんの話だ?とお思いだと思いますが、この話はChatGPTの話に繋がります。そう、AI(人工知能)です。僕はChatGPTを頻繁に使うのですが、ChatGPTは、嘘をもっともらしい口調でペロっと言います。そして、「それ間違ってますよ」と伝えると、前述の通り「申し訳ございません。間違えてしまいました」と、あっさりと認めるんです(笑)。最初、それがあった時は「ウソー!」とびっくりしましたが、全然腹が立ちませんでした。むしろ爽やかな後味と言いますか、「そっか、次はちゃんと教えてね」と言ったりして、和やかな雰囲気になりました。間違いを認めるって大事。

ChatGPTって、役に立つ?

ただ、これだけを言うとChatGPTがバカみたいな印象になってしまうと思いますが、全然そんなことはありません。僕はもうChatGPTがないと無理なくらい、ChatGPTにはお世話になっています。簡単な調べ物(たまに嘘言います)をしてもらう事もありますが、僕が一番重宝しているのが、プログラミングです。自分はWeb制作において、デザイン〜コーディングまで、全て一人で行っています。その際に必要なプログラミングは、毎回苦労してヒーヒー言いながらだったのですが、ChatGPTを知ってからは本当に楽になりました。まずは簡単な機能を作って、その肉付けをChatGPTにお願いしたり、場合によっては最初から全部やってもらう事もあります。

そして、サクサクと作業を進めながら、やはり思うのは“人間の必要性”の事です。巷ではすでに言われている事ですが、AIの発達によって失われる職業がごまんと出てくる。と言うのは、その通りかもしれません。自分の仕事に関連するものだと、プログラミング、写真の修正機能なんかで、すでに相当高い能力を発揮するようになっています。しかも、その技術は加速度的に上がっていくのでしょうから、人間では太刀打ちできない技術を持つことはそう遠くない未来の話だと思います。

それでは、「デザイナーという職業は無くなるんでしょうか?」という点はどうでしょうか。僕にとってはとても重要なことです。しかし、この手の話は、前振りに戻り「申し訳ございません。わかりません」とあっさり認めるしかありません。ただ、今のままの仕事の流れではなくなっていることは断言できますし、そこに対して怖がるというよりかはワクワクして関わっていたいと思っています。

僕らは、この先のことは読めません。カメムシが大量発生し、その樹液をスズメバチが受益し、さらにそのスズメバチをオオカマキリが捕食する。ということと同じようなことで、そんな事はつい1ヶ月前にも予想はつかなかった事です。なので、先の事を心配するよりかは、その未来を少し想像したりワクワクしながら、今自分に出来ることをしながら、自分の可能性を広げていくことが大事なんじゃないかな。と思いました。
この話はここまで。大したことない割には長文。。。お付き合いいただきありがとうございました。

今月のFONT紹介は“見出ゴMB31”です

フォント紹介と言うと偉そうなんですが、自分の勉強の為に毎月書かせて頂いています。意見も個人的な意見となりますが、良かったら読んでみて下さい。

さて、今回は“見出ゴMB31”です。「日本語書体は久しぶりだなぁ」と思っていましたが、全然そんなことありませんでした。

あ、その前に大ニュースがあります!7月のA1明朝の紹介で、「他のウェイトがあるといいなー」と書いていたのですが、なんと願いが叶い、今月に出ます!2023年10月18日(水)11時より使えるようになるようです。A1明朝に2種類のウェイトが追加されますよー。モリサワさま。ありがとうございます!

では、見て見ましょう。“見出ゴMB31”です!!

見出ゴMB31

見出ゴMB31

見出ゴMB31

見出ゴMB31

お、なんだか「見出し」とつく割には、小ぶりな印象です。これは無調整で文字を流し込んだ状態ですが、ずいぶんと字間が開いていて、パラパラとした印象になります。それに線の太さや曲線や傾きに、若干バラツキを感じます。ただ、これはこれで優しい雰囲気というか、ゆったりとしたキャッチなんかには、若干調整する程度でいいのかもしれません。

ページ一番上の見出し画像では、この書体を使い様々な大きさで組んでいます。これは字間を調整していますが、詰めて組んでも、なかなかいい雰囲気だということがわかります。そして、なんとなく読みたくなる不思議な魅力があるような気がします。前述した、少しのバラツキがひっかかりというか、ニュアンスを生むのかもしれません。とっても魅力的。

見出ゴMB31 縦書きの比較

こちらは縦書きですが、左が見出ゴMB31、真ん中が新ゴ、右がヒラギノ角ゴです。右二つのモダンな書体と比較すると、大きな違いがわかりますね。すごくニュアンスがあり、整っていない不器用さのようなものを感じます。字間は縦書きでもやっぱりバラツキがあり、調整せずには使えません。でも、見出しに使う前提で考えれば、調整して使うのはむしろ当たり前で、気にする部分ではありません。むしろ、調整すればとても良い感じになることを知っていれば、その前後の変化を楽しめてしまうという、お楽しみまでついてきます。

AI(人工知能)が大挙する世界において、こういう味のある書体はなかなか良いものだな。と思いました。むしろ、こういう書体の字詰めは、AIではなかなか出来るようにならないんじゃないかな。とも思います。字詰めというのは「読みやすさ」はもちろん、「雰囲気」「声のトーン」みたいなものを表現するための技術ですから、そこまでAIが理解するのなら、もう僕は喜んでAIに席を譲ります。「参りました!あとは頼んだよ」と。

さてさて、今月はとても長くなったのでこの辺で。カメムシの話から始まったのですが、いきなりAIに占拠され、その先には、このような有機的なフォントが最後に出てくる、とても良い流れだったなぁ(うっとり)。この世界は常に変数によって複雑な変化をし続け、我々が予測できる未来などあまりないようです。この文章の流れも、書き始める時にはあまり考えていませんでした。そして、AI問題もカメムシ問題も、傍観者にならず、「少なからず自分自身も関わっている」という、当事者意識が大事だと思うのです。でもまずは、自分の手の届く範囲のことをしっかりとですね。あ、くどいか。おわり。

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