またもやコロナウィルスによる緊急事態宣言が発令されましたね。とは言え、自宅と事務所の移動(近所)がほとんどの自分にとっては、あまり大きな変化は感じられていません。電車とかどうなんでしょうね?しばらく乗っていないので、「電車に乗らなくなった」というのは、僕にとっての数少ないコロナ禍による生活の変化があった部分です。
それでも、感染者数の発表を見る限りただ事ではなさそうですよね。にも関わらず、実際の肌感として感じられていない。というのが少し怖い部分でもあります。
この冬の寒さと、緊急事態宣言による自粛と、インフルエンザなんかも当然気をつけないといけません。こう言うと周りが敵だらけみたいですが、とんでもございません。
道を歩いていると、可愛いメジロが僅かに咲く花の蜜を吸っていたり、梅の花がチラホラ咲き始めてたり、夜道の月が綺麗だったりでとても美しいものが沢山溢れています。
また、この時期にはきっと様々な素晴らしい音楽や芸術が生み出されていると思いますし、この時期にしか出来ない事も沢山あります。動物の逞しさや、アーティストの発想の豊かさから学ぶ事は多いです。ともかく、この状況を楽しみながら、生き抜きましょうね。
僕の事務所には、様々なアーティストさんや作家さんの作品を飾らせて頂いていまして、毎月一点づつその紹介をさせて頂いています。
先月の日本画に続き、今回も写真が難しかった。。僕の撮った写真ではあまりよくわからないと思いますが、この作品はメゾチントという技法で刷られた版画です。光や水の飛沫のようなもの、または空気の揺らぎの一瞬を切り取ったかのような作品は、刹那の記憶のようにとても美しく儚いのです。
「この光、美しいな」と思い、写真を撮ってみても一番大事な「美しい」と感じたはずの何かが抜け落ちてしまっていたりするものですが、児玉そよぎさんの作品には、その大事な美しさが表現されています。光の振動や空気の流れのような微妙な何かが視覚化されているような、不思議な奥行きがあるのです。
それこそが、本当は捉えたかった「この光」なんだと思いますが、僕の持っているカメラ(機械)と撮影技術では捉えられませんが、芸術家の目と技術と想像力をもってすれば表現できる。という部分にも、とてつもない感動と勇気を覚えるのです。人間って凄い!と。
もし興味のある方は見に来て見てください。または運よく個展等が開催されていたら、是非見に行ってみてください。素晴らしいです。
フォント紹介と言うと偉そうなんですが、自分の勉強の為に毎月書かせて頂いています。意見も個人的な意見となりますが、良かったら読んでみて下さい。
今回紹介する書体はAdobeの“myriad”。Appleのコーポレートフォントとして使用されていた事で有名な書体で、世の中がサンセリフ書体で溢れかえることを加速させた書体とも言えます。
見てみましょう。
なんだか今や見慣れてしまった感がありますが、とても視認性が高く、洗練されたイメージです。
ちなみに、この書体はFrutigerの模倣フォントと言われています。
myriad Light
Frutiger Thin
どうですか?そっくりですね。上がmyriadで下がFrutigerです。よく見ると少し違いがあります。iやjの上の点はmyriadが四角でFrutigerが丸です。jやyの下のカーヴが少し緩かったり、q,b,d,p等のボウルが大きかったりして、Frutigerの読みやすさを参考にしつつ、より洗練させた印象があります。
模倣フォントと言われていますが、細かく見ると差はありますので、参考にはしたけどコピーではなく、問題ない。という事なんだと思いました。ちょっと調べてみましたが、訴訟とかも見当たりませんでしたし。文字というのは機能としてある程度形が限定されますので、完全なコピー以外だと訴訟にはしにくいのだろうと思います。ここら辺は大変に難しい問題ですが、あまりにも厳しくしすぎると、新しい表現が出にくくなってしまい、結果、業界全体に悪影響。ということなんでしょうね。
正直、サンセリフ体を並べてパッと見てみたら、ある程度似通うのは仕方ないですし、ほんの少しずつの差が印象を変えるものです。でも、模倣しようとした所で、最終的には設計思想が無いと、どこかで破綻してしまうものだと思います。
そういう意味では、このmyriadという書体は間違いなく使いやすい書体ですし、ちゃんとした書体です。真似なのかどうなのかは僕は知らん。知らんぞー。
なんだかまとまったんだか何だかわかりませんし、あまり書体についての説明ができた気はしませんが、今月はここらへんで失礼いたします(逃げるのか)。今月も楽しく頑張りましょうー。
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