月とCongress

毎月、このコラムを書くうえで「これは言わないようにしよう」と決めていた言葉の一つが「もう」です（結構言ってるけど）。しかし、今月は本当に言わざるを得ません「もう6月か」と。年々、時のスピードは早まってくるのですが、マジで早い。と言うのをボーリング画像で表現してみようとしましたが、微妙ですね。これ。でも、東京都青梅市に引っ越してから大分（12,3年）経つのですが、初めて行った地元のボーリング場は、レトロでいい感じで「ロゴの書体がFuturaだな」とか、職業病を発症しつつゲームを楽しみました。

今年は、春っぽい陽気が長く続く感じでとても過ごしやすいですね。暑い日もなくはないのですが、まだまだ春の空気というか、夏の匂いを感じた日がありません（個人の感想です）。

そして、話の流れが無茶苦茶ですが、YouTubeチャンネルを始めました。
コレマデ(過去) と コレカラ(未来) をつなげるその “人” の現在地ともいえるプロフィールを『動くプロフィール』としてまとめた「コレマデコレカラ」というチャンネル名で、自分はVisual Directorとして参加しております。
色んな職業や属性の方達のお話を、色んな角度から聞くことができるコンテンツとなっています。
人生のヒントにもなったり、それぞれの職業の普段は見えない部分が見えたりする、とても良いコンテンツだと思っています。
チャンネル登録よろしくお願いしますー！
コレマデコレカラ

今月のFONT紹介は“Congress”です

フォント紹介と言うと偉そうなんですが、自分の勉強の為に毎月書かせて頂いています。意見も個人的な意見となりますが、良かったら読んでみて下さい。

今回紹介するのは“Congress”です。あるタイミングでスラブセリフ書体（厚いブロック状のセリフを特徴とするセリフ書体の一種）を探していて、そういえばスラブセリフの書体は紹介したことが無いなと思い、良いスラブセリフの書体はないか探していて見つけたのが“Congress”でした。ただ、果たしてこれはスラブセリフなんだろうか？という点も踏まえてまずは見てみましょう。

うーん。スラブセリフじゃないな（笑）
これは、あるサイトで“スラブセリフ”という条件をつけて検索した中からピックアップしました。もちろん解釈の違いはあるかなぁ。と思いますので、そのサイトを責める気持ちもありませんし、もしかしたらこの書体は僕以外の人が見たら満場一致でスラブセリフだ！というかもしれません。太いウェイトだと、すこーしスラブセリフっぽい雰囲気もあるかもなぁ。

個人的解釈を申し上げますと、まずはスラブセリフの前提条件として、セリフ（文字の書き始めや書き終わりに付けるひげ飾りのこと）があるというのは勿論ですが、ベースがサンセリフ書体という認識です。“Congress”はサンセリフ書体がベースではないので、スラブセリフではない。と言えるのではないでしょうか。まぁしかし、ここではスラブセリフか否かは、正直どうでも良いのです。でも、探した経緯や、スラブセリフとは何か？というお話もできるかと思い、余談ですが書かせていただきました。

さて、気を取り直して書体に戻ります。
ウェイトがLight,Regular,italic（何故か）,Medium,Bold,Blackとなっています。Italicが1ウェイトしか入っていないのは、Italicは本文にのみ使うべし。ということなのかもしれませんね（しかもRegularで）。
書体の特徴としては、やはりサイトによっては「スラブセリフ」と判定されるだけあって、色々な形の中間的な特徴を備えたような書体だと思いました。
ふと日本語書体の“解ミン 月”を思い出して混植してみたのが下の画像です。それで納得というか「スラブセリフ」ではなく「デザイン書体」という括りになる書体だな。と腑に落ちました。日本語書体と欧文書体の違いは勿論ありますが。

どうでしょう？文章がルー大柴さんのようですが、“解ミン 月”と合っていますね。

この書体には独特の品があり、尚且つ読みやすいので、色んなところに使えそうだと思いました。伝統的なローマン体ほどはかしこまっていないのですが、キュッと引き締まった上向きのカーヴがカッコ良い書体です。上で申し上げた通り、日本語は“解ミン 月”と合わせても良いかと思いますが、もっとシックにしたい場合は、他の書体と組み合わせても良いかと思います。

さて、今月もこの辺で。

そろそろ梅雨に入りそうです。この時期は紫陽花の花が色んなところで見られますが、梅雨空の薄暗い中でも美しく発光するような輝きを放つ、とても好きな花です。この時期に咲く花だからか、やはり雨が似合うんですよね。
今年は紫陽花の美しさと、新調した雨用の靴で梅雨時期を乗り切りたいと思います。
今月も頑張りましょうー