EMDesignsの2周年!

2013.11.21

EMDesigns2周年

2年前の今日。
僕はフリーランスのウェブ/グラフィックデザイナーとしてEMDesignsを立ち上げました。
制作会社で8年程の経験があるものの、フリーランスとしてはほぼゼロからの立ち上げとなりました。
そんなEMDesignsですが、今日で2周年を迎える事が出来ました。
 
開業してから今日までの2年間は、振り返るととても短くもあり、また、とても内容の詰まった2年間でありました。
何度も「もう駄目かも」と思ったりする事もありました。しかし、ここまでやって来れたのは、本当に皆様のお陰だと感謝しております。
言葉にするととても月並みですが、本当に感謝の一言に尽きます。
 

僕の仕事は、お客様がいて初めて成り立つ仕事です。
お客様の希望や方向性を可視化し、伝える事が仕事になります。
基本的に2年間。その仕事をやり続けた事になりますが、開業したての頃と今とでは、出来る事、考える事が大きく変わったような気がしています。

2年間を振り返って

毎日デザインの事を考え続け、学び続ける事によって、当然2年前よりもデザインの幅は広がったと思っています。
未だに未熟ではありますが、まだまだ良くなって行けるという実感があります。
 
僕が制作会社にいた際に、一番デザインを指導して下さった恩師の言葉なんですが、
「面接に来た人に「一番自信のあるデザインを見せて下さい」と聞いた時に、何年も前のデザインを見せて来る人は採用しない事が多い。」
と言っていましたが、とても賛同できる言葉です。
 
1つ良いデザインをしたら、次は必ずもっと良くする。という意識がとても大事だと思うからです。
デザインというのは、所謂芸術作品とは異なりますので、クライアントさんに要求された内容によって出来るデザインが変化する事も多いです。
その為、技術的に一歩古い事をしないといけない。という事もあります。
その為、技術的な部分やトレンド的な面を毎回100%更新する。という意味とは異なりますが、デザイナーの本分として「クライアントさんと、そのお客さんを繋げる。」という点においては、毎回更新する必要があると思っています。
 

これからウェブデザイナーを目指す方や、これからフリーランスとしてウェブデザイナーになりたい。という方は参考にしてみて下さい。
善し悪しの基準をクライアント様に任せるだけでなく、自分の中に基準を高く設けていると良いと思います。

制作費のコスト

そのように仕事をすると、どうしても工数がかかる為、コストが嵩む事が出て来ます。
開業した当初は、コストを気にし過ぎていた為、予算に合わない事は一切しない。という事もありました。
しかし、今は多少コストが予算を超えてしまっても、出来る限りの事をする事にしています。
 
それは、勿論お客様に喜んで頂ける。という事が一番ですが、
もうひとつ大事なのが、「恥ずかしい仕事をしない」という事だと思っています。
 
振り返ってみて、反省する仕事もありますが、そういったものを目にする度、とても嫌な気持ちになりますし、そういう仕事は次に繋がらない。と思っています。
ただ、バランスというものがありますので、1万円の仕事で一年間働き続ける。とかは勿論避けないといけません。
そこは、お客様に説明した上で「ここは、こういう理由で多少制作費が増えてしまいますが、こういう効果があります」と説明した上で行うと良いと思います。
 

前述した事と重なりますが、クライアント様が気づかない事をアドバイス出来ないと、プロとしては物足りないかな。と思います。

フリーランスでやる意味

僕が二年間やって来て一番感じたのは、自分の方針を持つ事だと思いました。
「ただひたすらお金の為、生活する為に仕事をこなす。」という働き方の場合、会社で働いていた方が良いと思います。
 
確かに、制作会社での仕事に比べると、制作費がダイレクトに頂けるので、貰えるお金の額はアップする事もあります。
ただ、その中から税金を計算し、経費を支払い、営業を行い、交渉を行う。というコストも含めて考えると、そこまで大差ありません。
向き不向きは当然あると思いますので絶対ではありませんが、会社でデザイナーとして働くのとは全く違う事が沢山あります。
それも含めて経験として捉えるならやってみて悪い事はありませんが、お金の為だけにやるのはお勧めはしません。
 
僕は、開業した当初は「自分の信じる正しい事で生計を立てる」という目標がありました。
ただ、方針を持っていなかった為、ひたすら試行錯誤しつつ営業を行い、来た仕事は受ける。という事をやり続けていました。
デザイン、コーディングは当然ながら、Flash制作、ライティング、映像制作のディレクション、等々…
そうすると、段々と自分が何をしたいのか?という事が分からなくなって来ました。
 
そして、「これなら何とか出来るかも」というレベルの仕事は、プロとしてお金を頂いてやるには、どうしても足りなくなりがちです。
そしてすごく苦しくなります。
そんな事を繰り返す内に、段々と自分のやっている事に自信が無くなって来た時期がありました。
 

そして、「自分には方針が必要だ」という事に気付きました。
当然、起業した時点で、なんとなく方針的なものは持っていたはずなんですが、それより更に一歩踏み込んで、言葉に出来る方針。それを見つける事にしました。

人の役に立つ仕事をする

結果、僕は「人の役に立つ仕事をする」という方針を立てました。
僕が住んでいる東京都青梅市は、東京でありながら自然の多く残る場所です。
その場所柄か、物作りをする作家さんが沢山いる場所でありました。
 
皆、個人でモノを作りながら、マーケット等で販売されています。
そんな方々と話したりしている内に、環境に対する意識や、物作りに対する意識というものを考えるようになりました。
 
僕はここ青梅市に来るまでは、大量生産、大量消費の生活に何の疑問も持たず暮らして来ました。
「何故こんなに安く出来るのか?」という事を考えるには至らなかったのです。
勿論、大量生産は悪。という事ではりません。
沢山の雇用を産み出しますし、買い物をする人は安く買えます。
ただ、それがいつまで続くのか?と、考えると、長くは続かないと思っています。
 
あ、少し話がそれました。
とにかく、僕は「誰かが搾取されているかもしれない事よりも、応援し甲斐のある仕事をしたい。」と思いました。
きちんと仕事をしている人に、きちんとお金が入って来る世の中になる為の応援。とも言えるかもしれません。
そしてそれは、全て百年後、二百年後の日本に役立つ事だ。と思いました。
 
そうして立てた「人の役に立つ仕事をする」という方針ですが、当然思ってすぐ出来る。という事はありません。
長い年月をかけて、一つ一つ重ねて行くしかないと思っています。
ただ、方針という軸が出来た事により、選ぶ仕事、そしてその仕事に向う気持ちが変わって来ました。
そしてそれは、苦しい時に自分の支えとなります。
 

それがこの2年間で学んだ、最も大事な事でした。

最後に

長い文章を最後まで読んで頂いてありがとうございます。
 
なんだか、最後の方は誰に向けた文章なのかよくわからなくなりましたが、
2年間を総括して思った事を書かせて頂きました。
また3年目に読み返してみたら「こんな未熟な事言ってー」と、恥ずかしくなりそうな気がしています。
 
更に書かせて頂くと、関わって頂いた全ての方に感謝しています。皆様のお陰でここまでやって来れました。
これからも、一生懸命皆様のお役に立てるように努力してまいります。
 
2013年11月21日
齋藤貴志

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