黒い12月

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2023.12.01

2023年12月のニュース

急に暗いタイトルでびっくりされたと思いますが、大変申し訳ございません。
文章の内容はあまり関係なく、自分が冬の到来で暗い気持ちになっている。という訳でもございませんし、何か嫌なことがあった。ということも一切ございません。相変わらず「この人感情あるの?」というぐらいの平坦な日常を過ごしています。(タイトルの理由は、忘れなければ後ほどご説明いたします)

つい先日、EMDesignsとしての12周年をご報告いたしましたが、そこで書いていなかったお話を一つ。わたくしの12年間の個人事業主生活で得たものの一つに、自分にとっては武器とも言えるスキル「異常なまでの感情の起伏の少なさ」があります。毎日の業務を一人で着実にこなす為に、目指したのは「モチベーションの有無に関わらずに仕事ができる自分」でした。人はサボろうと思うと、ギリギリまでサボってしまったりして、締め切り間近になるとホテルに缶詰になったりという、昔の小説家みないな感じになってしまいます。また、やりたい仕事に熱が入りすぎてしまったり、やりたくない仕事の手を抜いてしまったり。というそれらを防ぎたかったので、自分が行ってきたことがあります。

それは、業務をルーチン化する。ということです。始業前に掃除・植物の水やりを行い、始業後すぐには自分の技術習得に必要な情報を収集し、その後は優先順位に従って作業を進める。と、単純にいうとそう言うことです。また、一つの仕事に入れ込みすぎて、エゴが出過ぎてしまうことを防ぐため、同時期に並行して複数の仕事をするようにしています。そして、経費を使った時は、必ず次の日までに帳簿に記載し、終業時には作業場を片付け、自動掃除機にスイッチを入れる。ということを、どんな状況でも機械的に繰り返しています。

そうする事で、常に作業場が綺麗に保たれますので、大掃除なんていうことも必要ありませんし、確定申告で慌てる事もありません。また、複数の案件を整理しながらスケジュールを立て、それらを同時期に淡々と進めることで、スケジュールは常に巻きで進行し(なおかつ対応力も上がる)、年間を通して起伏の少ない日々を過ごすことが出来ます。ポイントはできるだけ淡々と進めることで、これは仕事が全くない時にも同じ行動を行う(その時は勉強や情報収集が増える)。ということが大事です。テンションを下げないで済みますし、技術力も上がりますので一石二鳥です。若干、読み返してみるとやばい人の匂いしかして来ませんが「やる気が出ない」ということで悩んでいる方は、ぜひ試してみてください。12年続けると、感情の起伏なく仕事が進められるようになります(文字で見るとかなりやばい)。

つまり、このことを要約すると「やる気を出すために、やり続ける」ということではないかと思います。情報源は忘れてしまいましたが、「やる気は、行動しないと起きない」という事が実証されているそうで、だとすると「やる気が起きたらやる」という考え方が間違っているし、何よりも仕事として不確実すぎますので、確実に仕事を進めるにはとても良い方法なんじゃないかと、改めて思っています。なんで年末にこんな話しているのかは謎すぎますが。。。

今月のFONT紹介は“Qara”です

フォント紹介と言うと偉そうなんですが、自分の勉強の為に毎月書かせて頂いています。意見も個人的な意見となりますが、良かったら読んでみて下さい。

さて、今月は皆(?)大好きなモダンローマン体のご紹介です。フォント名は“Qara”。おそらく、あまり聞いたことのないフォント名だと思いますが、2023年内に発表されたフォントとなります。(多分今年の九月)情報があまりなく、開発した背景等はよくわかりませんでした。ただ、美しいフォントですのでそれで十分ですよね。
ちなみに、フォント名の“Qara”は、アゼルバイジャン語で「黒」という意味らしいです(フォント名の由来かどうかは謎)。
ということで見てみましょう。

Qara

Qara

細身でエレガントな書体ですね。xハイトがかなり高めで文字の大きさが整っています。また、繊細すぎて小さい文字には不向きですので、見出し用に作られていることがハッキリとわかります。ちなみに1ウェイトのみの販売です。これはもう“大きく使う”一択ではないでしょうか。
見てみましょう。

Qara

わー。かっこいい!こちらはメトリクスで組んだだけで無調整です。おしゃれな雰囲気ですので、ファッション系にはベストマッチですが、知性も感じるのでその他色々と活躍してくれそうです。曲線が潔くてキリッとした印象が強く、いわゆるモダンローマンの中においては、男性寄りな雰囲気を持ったフォントだと思います(時代的にあまり区別しない方がいいのかしら)。

あ、ここでふと気になったのですが、最初に「モダンローマン」と言っておいて、いわゆるノーマルな「ローマン体」と、「モダンローマン体」は、どこで区別されるのでしょうか?という共通認識を確認した事がないことに気がつきました。自分はモダンローマンの定義は下記の通りだと思っていますが、いかがでしょうか?

  • ヘアラインセリフ(極端に細い装飾)
  • 「j」の形
  • 大文字「G」の形
  • カリグラフィーベースではない

割とわかりやすい区別が出来たと思いましたが。いかがでしょうか?フォントにあまり詳しくない人は、2,3番目の項目「j」「G」の字形に注目し、モダンローマン体の始祖である「didot」「bodoni」と比較していただくと、わかりやすいかと思います。

今月はこの辺で。
“Qara”はいかがだったでしょうか?とてもかっこ良い二枚目なフォントですし、何よりも1ウェイトしかありませんので、使用方法に迷う事がなく、かつ紹介するときに楽(言うな)。という、理想的なフォントだと個人的に思いました。

さて、今年も最後の一ヶ月となりました。
忘年会やご家族での行事等、忙しい毎日になると思いますが、忘年会もルーチン化し、ちょとちょこ行うことによって、年末が忙しくならないので、来年からはそうしようと思っています。
残り一ヶ月、健康にお過ごしください。

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