IBMの輪でオリンピック

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2021.08.01

2021年7月

オリンピックが盛り上がっていますね。正直、開催するまでは「本当に開催するのかなぁ?」と思いつつ待っていた感じだったのですが、蓋を開ければ予想以上の盛り上がり。やはり選手達が必死に頑張っている姿には心を打たれますし、応援したくなります。
何故だかラケット競技が好きな自分としては、伊藤さんと水谷さんの金メダルは、仕事を忘れて本当に興奮しました。

一方で、コロナウィルスも猛威を振るっていて、今までに見たことのないぐらいの数の新規感染者数となってきていますね。大丈夫かしら。
僕自身は、オリンピックを楽しんで観ています。ただ、冷静に考えた時に、緊急事態宣言が発令されている都市でスポーツイベントが行われている。という事実には、現代社会の闇を感じずにはいられません。

勿論、政治家の方々も一生懸命考えながら、最善を尽くしておられるのだろうとは思います。また、このことはきっともう少し先になると、色々な判断に対する評価が出来るのだと思います。このような事態に直面し、経験したことを私たちがきちんと未来に活かせるかどうか?常にそれが問われているような気がしますし、その都度の判断を一生懸命に行うべきだと感じています。

そして、間違えても後悔しないように一生懸命になれたか?という点において、我々市民はあまりちゃんと出来ていないのではないか?と思っています。選挙の投票率というのは、我々がしっかりと見ているぞ!という意思表示だと思うのですが、下がり続ける投票率を見ていると、少し残念に感じてしまうのは年をとったからなのかもしれませんね。。

ともかく、今自分にできる事はオリンピックで頑張っている選手を応援しつつ、出来る限りコロナウィルスに感染しないように過ごし、一生懸命仕事をやる。という事ですね。今日はなんだかいつになく真面目でどうしたのでしょうか。コロナウィルスにでも伝染したのかしら?という冗談は今は言ってはいけないのです。

今月のFONT紹介は“IBM Plex Sans JP”

フォント紹介と言うと偉そうなんですが、自分の勉強の為に毎月書かせて頂いています。意見も個人的な意見となりますが、良かったら読んでみて下さい。

つい最近、IBMが無料で商用利用も可能なオープンソースの和文フォントをリリースしましたが、それを紹介します。フォント名は“IBM Plex Sans JP”。
IBMが何故?と思いつつ、早速ダウンロードしてみました。

この書体は細い方からThin、ExtraLight、Light、Regular、Text、Medium、SemiBold、Boldという8ウェイトあります。ん?Text??サラッとここは流そうと思ったのですが、Textというウェイトは珍しいですよね。本文用にはRegularではなく、一段階太いTextを使って欲しい。という強いメッセージを感じますね。まぁ見てみますか。

IBM Plex Sans JP Thin

IBM Plex Sans JP ExtraLight

IBM Plex Sans JP Light

IBM Plex Sans JP Regular

IBM Plex Sans JP Text

IBM Plex Sans JP Medium

IBM Plex Sans JP SemiBold

IBM Plex Sans JP Bold

問題のウェイト“Text”は上から5番目です。Regularが4番目。本文用には正直どちらでも良いような気がしましたが、太い方まで眺めてみると、“Text”を本文に使ってほしい。という理由が少しわかる気がします(合ってるかは分かりませんが)。

一番太いBoldを見ていただくと分かりやすいのですが、ひらがなの「る」「ら」とかの線が交差する部分をえぐるように線を細くすることによって、小さい文字にしても文字が潰れにくいように作られています。漢字も全てフトコロが広めで、一文字一文字がくっきりと読めるようになっています。つまり、小さくても潰れにくい→通常よりも太い書体を本文用として推している。という事なんだと思いました。実際にかなり小さい文字で組んでみましたが、なるほど読みやすいです。(下を参照)

IBM Plex Sans JP Textで可読性を試す

文字には機能としての役割が大きいので、文字として拡大した時の美しさだけでは分からない世界があり、そこがとても面白いですよね。この“IBM Plex Sans JP”は、さすがはテクノロジー企業が作った書体だ。と思わせる、機能性に溢れたデザインがされていて良いですね。

続いて欧文です。欧文はExtraLight、Regular、Boldのみ紹介します。(すぐサボる)

IBM Plex Sans JP 欧文

IBM Plex Sans JP 欧文

IBM Plex Sans JP 欧文

欧文も日本語書体同様に、線の重なりを肉抜きすることで可読性に配慮されたデザインになっていて、それが形の面白さに直結しています。
jとかfとかlは、細いウェイトは特に顕著ですが、曲線部分がほぼ直角に折れていて、それが味わい深くとてもいいですねぇ。これまた小さくすると、僅かに横に折れている部分が可読性に活きています。

さてさて、いかがだったでしょうか?
調べれば調べるほど味わい深くなっていくフォントの世界。形の美しさだったり、機能性だったり、どのフォントも素晴らしいです。
フォントを作って下さるフォントデザイナーさん、メーカーの方々の努力には頭が下がります。そして「失礼のないように使わなくては」という思いがどんどん増していくのです。そして、フォントを細かく見て自分なりに考えることが、自分自身のデザインにとても役に立っていると感じています。ぜひ皆様もやってみて下さい。

暑い日々が続きます。コロナウィルスとの戦いも続きますが、出来る限り楽しみつつやっていきたいですね。
オリンピックもこのまま無事に、熱い戦いが続いていくことを期待しています。
では今月も頑張りましょうー。

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