2014.03.14
普段何気なく暮らしていて、身の回りにあるデザインを見てみると、「これは素敵」とか「もうちょっとなんとかならないかなぁ?」とか、色々と思いますよね。
今回は、前々からちょっとやってみたいと思っていた“勝手にデザイン改造”をしてみました。
前から気になっていたのは、お風呂を操作したり、給湯器の温度を調節したり、お湯を作ったり(エコキュートです)の操作を行う“給湯器のパネル”です。
基本的にシャープでシンプルにかっこ良くデザインされています。
しかし、それがどこでこうなった?という部分も多く見受けられます。
なんとなく理由は推測は出来ます。きっとこれをデザインしたデザイナーさんも、「うーん」と思いながらこうなったんじゃないかな?とか、色々と想像しています。大人の事情とかありますしね。
それでも気になる「なんでこのボタンなのかなぁ?」とか「表示する項目はこれでいいのかなぁ?」等々。
さぁやってみましょう。
ちょっと汚れていたり、生活感が。。。
さて、この操作パネル。基本的に“シンプルにしよう”という意図が汲み取れます。
だけど、余計な注意書きやら、ボケっとしたボタンの色とか、フォントとか、気になる所が結構あります。
これを、頼まれてもいないのに勝手に改造してみます。
ボタンの色:なんとなく色分けした意図はわかりますが。
フォント:わかりますが。
フォントサイズ:「見えない人もいるから、もっと大きくして』と言われたのかな?
警告:一回見ればいいんじゃないですか。付ける理由もわかりますけど。
液晶部分:項目はいいと思いますが、もう少しかっこよくしたい。
全体的に「わかるけど」ばっかりになってしまいました。
日本の企業は(海外は知りませんが)クレームを恐れますので、クレームが一回でもあった事を避けようとしたがる傾向が強いと思います。
だけど、毎日使用するものなので、そこにあって嫌じゃないデザイン。むしろそこにあると気持ちの良いデザインの方が嬉しいと思いませんか。僕は思います。
今回のデザイン改造は、頼まれてもいないので、僕視点でのみ改造します。
コストも一切考えません。
ただ、素材は基本的にあるものを利用します。マイナーチェンジという事です。
こんな感じにしてみました。(一番上に大きい画像あります。)
まず、操作系の文字は何回か触れば覚えるので、説明を出来る限り排除しました。
基本的な考え方としは、毎日操作する部分のみ最低限表示し、たまにしか触らない部分は下部のパネルの中に入れます。
それは元のデザインと同じなので、ボタンの数は変更無し。
フォントは、欧文がFrutiger。日本語は新ゴを使い、可読性に配慮。
操作ボタンの文字は小さめですが、近づけば読めるし、ボタンを覚えたらもう読む必要はありませんので、必要十分だと思います。
上部の表示パネルは、基本的に知りたい情報「溜まったお湯の量」「お湯の温度」「湧き増しを行う時間帯(電気代が安い時間に動かしたいから)」そして「現在の状況」を、時計の右側にインフォメーションを表示する事で解決しました。
文字だけだと見るポイントがごちゃつくので、ピクトグラムを使って全体をスッキリさせました。
なんとなく思いつきでやった今回の記事ですが、やってみたら結構面白かったです。
また、人の行ったデザインを見て、改良点を探す。という事はデザインの勉強にもなるので、機会があればまたやってみたいと思います。
考えると「もっとこうしたい」というデザインが沢山ありますよね。
特に電化製品。
機能は素晴らしいけど、デザインがダサい。というのは、日本の電化製品の悪しき特徴となってしまっている気がします。
生活に密接に関わるものなので、省略出来ない部分も沢山あると思いますし、かっこ良ければいい。という単純にはいかないのも理解できます。
しかし、「生活をより快適にする」という事を行う為に、情報を整理したり、誰にでもわかりやすい形にしたり、デザインで解決できる問題が沢山あると思います。
上司やクライアントさんに
「読めない人がいるから、ボタン一杯に文字を大きくして」
「承知致しました」
と、二つ返事で済まさないよう、「視力の悪い方の為のオプション」を用意する。だったり、考えればもっとかっこいい形で気持ちよく解決出来る方法ってあるんじゃないかと思います。
そこは、自分も含めてデザイナーが頑張らないと。そう思っている次第です。
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