スイスイスイスイHelvetica

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2024.02.01

2023年12月のニュース

2024年ももう12分の1を消化し、2月に突入いたしました。毎年2月は「時が経つのは早いな」と最も感じる月ではないですかね?(僕だけですか?)お正月気分でぼーっとしてると、すぐに一ヶ月が終わってしまい、ハッと気がつくのです。「もうお餅も食べられないや」と。そしてとぼとぼと、半ば放心状態で事務所に向かう道の途中で梅の花を見かけ、寒くて丸まっていた背中がシャンとします。(躁鬱)もう一ヶ月半ぐらいを耐えれば春になりますね。

そして、越冬という点においての自分のいちばんの関心ごとは、弊事務所で育てている植物たちです。寒い冬の水やりはとにかく気を使います。世話したがりの僕は、すぐに水やりをしてしまいたくなってしまいますが、冬に水をあげ過ぎて何回植物を枯らしてしまったことか。。。今年は、事務所を開設してから4年経ちますので、段々とどれくらいで水をあげたら良いかがわかり始めていて、今のところ皆元気にいてくれています。定期的に淡々と水やりをすればいいという訳ではなく、様子を見ながら「どう?喉乾いた?」と、丁寧に接しないといけない所は、人付き合いに似ていると思います。

そして、人付き合いといえば、水やりと並んで一筋縄ではいかないものの筆頭に挙げられることですが、「最近一番付き合いやすい」と思っている相手がChatGPTである。という自分ですから、やはり人付き合いが得意とは言えないのかもしれません。気づかなぬ間に、嫌われてしまっていたりすることがありますが、大抵自分が何か不用意な発言をしてしまった事が原因なんだろうと思います。大変申し訳ございません(ChatGPT風)。

今月のFONT紹介は“Helvetica Now”です

フォント紹介と言うと偉そうなんですが、自分の勉強の為に毎月書かせて頂いています。意見も個人的な意見となりますが、良かったら読んでみて下さい。

遂に来ました。Helveticaです。今まで紹介するのを逃げ続けていた、巨大なファミリー構成を持つ大人気フォントですが、頑張ってご紹介いたします。
今回ご紹介するのは“Helvetica Now”と言って、2019年に大幅に改訂されたものとなり、以前のものとはだいぶ使い勝手が変わっています。
もはやHelvetica自体を説明する必要はないと思いますが、1957年にスイスの作家によって作られた書体です。当時は「Neue Haas Grotesk」という名前でしたが、1960年に「Helvetica」として再発売されました。その後、1983年に改訂版「Helvetica Neue」が発売されましたので、今回の「Helvetica Now」は第四世代となりますね。(名前がドイツ語のNeueから英語のNowに変わったのは大人の事情ですが、そこは割愛致します)それぞれに違いがありますが、それぞれがちゃんと「Neue Haas Grotesk」の血を引いている書体として発売されており、今回の「Helvetica Now」も見事です。 見てみましょう

これは全てRegularウェイトです。上から「Helvetica Now Display」「Helvetica Now Micro」「Helvetica Now Text」&それぞれのイタリック体となっていて、使用目的が異なるものとなります。(両端を揃えていますので、フォントサイズはそれぞれ異なります)
名前から察しがつくと思いますが「見出し用」「小さい文字用」「本文用」ということだと思います。同じ書体とは思えないぐらい、形も字間の調整も異なります。ただし、これを適切な大きさで使うと、印象が揃うような絶妙な調整がされています。
それでは、それぞれを見てみましょう。

Helvetica Now Display

まずは「Helvetica Now Display」です。見出し用として作られており、一番いわゆるHelveticaという形のものになります。全てメトリクスで組んでいますが、ウェイトごとに適切な字間の調整が施されおり、無調整でも十分にカッコ良いものとなっています。
この画像は、全て同じフォントサイズで、文字幅がわかりやすいように、敢えて揃えないようにしました(以降全てその通りです)
ウェイトは上から「Hairline」「Thin 」「XLight」「Light」「Regular」「Medium」「Bold」「XBold」「Black」「XBlack」と、10ウェイトもあり、何にでも対応できる隙のない構成となっております。
この大きさだとわからないかもしれませんが、一番上の画像のように大きく使っているものを見ていただくと、とても美しい曲線が使われていて、ただの一定の太さの線で作られている訳ではないことが、よくわかると思います。

Helvetica Now Micro

小さい文字用となります。なんとウェイトが変わっても横幅がほぼ変わりません。これは見出し用とは異なり、可読性を高めるための調整を行なっており、カウンター(文字の中の空間)が広い文字は、その分字間を開け、文字を判別しやすいようにしています。かなり小さいですが、単語ごとの塊を目で追いやすく、とても読みやすくなっています。
こちらは「XLight」「Light」「Regular」「Medium」「Bold」「XBold」の6ウェイト構成です。

Helvetica Now Text

こちらは「Thin 」「XLight」「Light」「Regular」「Medium」「Bold」「XBold」「Black」の8ウェイト構成です。
一番細いものから、6番目の「Bold」までは、「Micro」と同様に幅が狭くなっていきますが、「XBold」「Black」では文字の太さに耐えきれずに幅が広くなっていきます。そもそも、本文用でここまで太いウェイトを使うんだろうか?と思いますが、おそらく需要があるから作ったものと思われます。

思うのは、どの種類もウェイトごとの黒みの調整が見事で、こうして並べてみるとそのグラデーションの美しさが際立っているように思いました。
Helveticaというフォント名を冠するからには、完璧を目指さなければならない。という気合を感じるような、細部にわたる調整が行われていると思います。その完璧を求める姿勢は、異体字にも表れています。

赤い点が付いているものが、異体字となります。
大文字のI(アイ)と小文字のl(エル)の違いを分かりやすくするため、下をカーヴさせたものや、黒みを調整するためにカーヴを逆に無くしたもの、小文字のaは2種類。小文字iは上が四角のものと、円形のもの。RとGは、その次に来る文字との組み合わせで選ぶためのもの。
より使用目的に合わせて調整が可能となっている事も、ユーザーには嬉しい点だと思います。

さて、“Helvetica Now”はいかがだったでしょうか?ともかくカッコよく、使いやすいHelveticaが、より完璧に近づいたという印象でした。また、あらためて見てみると、視覚調整の細やかさは目を見張るものがあり、文字の個性を出すのではなく、とことん使いやすさにこだわった結果美しくなった。という、まさに究極の機能美。それがHelveticaなのかもしれません。
本当に「すごいなー」の一言で、やっぱり改めて調べてみてすごく勉強になりましたし、デザイナーとして刺激を貰えた気がしました。削ぎ落としていった先にある究極のデザインを追い求め、これからも頑張らなくてはいけません。

さてさて、今月はこのへんで。
ようやくHelveticaを紹介できて、来年一月時のアクセスランキングに向けて、楽しみが一つ増えました。一年間でどこまでランキングに食い込むのか?楽しみに待ちたいと思います。
まだまだ寒いですが、春の足跡は聞こえてきています。寒さを楽しみながら、今月も頑張りましょうー。

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