2022年もいよいよ最後の一ヶ月となりました。毎年この時期には「あっという間だったねぇ」なんて話すものですが、なんだか今年の自分は全然そういう感じではなく、一年間がとても充実して、盛り沢山な一年だったように思います。
ただ、何があったんだっけ?と思うと、びっくりするほど思い出せません(笑)。EMDesignsにとっては10周年イヤーだった(先日11周年を迎えました)。という点は特別だったように思います。プライベートでは英語の勉強をしたり、筋トレに新しいメニューを取り入れたり、そういう面での充実感もあったのかもしれません。あ、2月にイベントをやったんでした。(まとめてから書け)いやー。濃い一年を過ごせました。
時間を感じるスピードは、大人になるにつれて早くなる事が一般的ではありますが、今年の自分がそうであったように、意識的にコントロールする事ができるのかもしれませんね(自分の場合は全く意識していませんでしたが)。
“新しい事にチャレンジする(自分の場合はイベント開催)”、“日々意識的に学びを取り入れる(自分の場合は語学習得&筋トレ新メニュー)”。等が、コントローラーになり得るのかもしれません。
子供の頃に時間が長く感じるのは、常に新鮮な体験を味わい、それに対する思考の量が多いから。という説もあったりしますから、日々の生活に新鮮な何かを取り入れる。というのは有効な方法となりそうです。
ただし、一年が長く感じることが良い事なのか?と言うと、特段、そう言うことでもないような気がしますし、それが目的になる事はあまりないように思いますので、この論説自体、全く必要のないただの戯言ということは間違いなさそうなので、この辺で切り上げ、さっさとフォント紹介をさせて頂こうと思います。
フォント紹介と言うと偉そうなんですが、自分の勉強の為に毎月書かせて頂いています。意見も個人的な意見となりますが、良かったら読んでみて下さい。
今回紹介するのは、2回目の紹介となりますが、“こぶりなゴシック”です。何故に同じフォントを2回も紹介するのか?と申し上げますと、理由は二つあります。
1.人気がある。
自分の紹介した書体の中でも、日本語書体では断トツで一番のアクセス数を誇るのが、“こぶりなゴシック”でした。前回の紹介はこちら(2017年2月の記事)
2.ウェイトが追加された
自分が知らないうちに、新しいウェイトが追加されていました。2021年の12月に追加されていたので、約一年間気づかなかったようです。。
まぁともかく見てみましょう。先月から編み出した方法で、ウェイトごとの文字幅も忠実に再現できるよう、あえて横幅を揃えないようにいたします。
上から順にW1,W3,W6,W9となっており、一番下のW9が最後に追加されたウェイトです。W6とW9の太さの変化は、単純に数字で1,3,6,9という定数以上の開きがあるように感じますが、間を埋めるW2,W4,W5,W7,W8というウェイトは考えていないんでしょうかね?
自分の感覚からすると、既存のものがW2,W3,W5で、今回のはW9にすると、ファミリー展開がしやすいんじゃないか?と思いますが、余計なお世話ですね。
なんか、いきなり苦言からスタートしてしまった感があるのですが、全然そんなつもりはなく、純粋に自分はこぶりなゴシックの大ファンであり、懸命な読者はご存知でしょうが、当サイトで使用しているウェブフォントも、“こぶりなゴシック”となっております。
このフォントの魅力は、なんと言っても抜け感で、すごくざっくりというとスタイリッシュ。クリアでありながら、優しい雰囲気も持っている。という、お洒落デザインにはもってこいの特質を持っていて、文字の間隔を詰め気味でも良いし、空け気味で組んでも素敵。という最高なフォントです。
前回の紹介時に「とても控えめですが、澄んでいてよく通る品のある声のような印象です。」と形容しましたが、「まさに」と思いました。(自画自賛)
ちなみに、アルファベットはこんな感じです。今回は理由があって数字も入れてみます。
やや縦に長い形が特徴となっており、こちらも日本語と同様、クリアで優しい雰囲気がして良い感じとなっています。半角数字もマッチしています。
ただ、日本語が混ざった場合、数字には少々難があり、日本語と英語、数字を混ぜてみると、こんな感じになります。
文がルー大柴さん風なことはスルーしてください。
上から
・半角数字
・全角数字
・数字のみ“Helvetica”
となっています。
半角数字は、メリハリがあると言う意味では、判別しやすさはあるものの少々細過ぎて、逆に全角数字は空きが大きすぎて、やや詰めたくなりますね。
普段、文章に出てくる数字は、半角で統一する事が多いのですが、“こぶりなゴシック”の場合は、全角を使用するようにしています。また、見出しに使う場合、数字は他の書体を使用した方が自然な感じになります。
16年前に発表された書体ということで、ベテランとはいかないまでも、現在の高機能なフォントと比較すると、手間のかかる部分も見えてきたりします。
比較的新しく高機能で、しかも字形が“こぶりなゴシック”に割と似ている“たづがねゴシック”を使うと「楽だなぁ」なんて思ってしまったりしますが、それでも、“こぶりなゴシック”には、このフォントにしかない、ひと手間かけても使いたい魅力があり、これからも使い続けていきたいフォントです。
欧文書体では、時代に合わせた機能を追加し、微調整を施した改訂フォントが出て、フォント自体を育てていくような形がとられていますが、“こぶりなゴシック”も、新ウェイトが出るということは、改訂していく可能性も残されているのかもしれませんね。(モリサワさま、是非によろしくお願いいたします)
ちなみに“こぶりなゴシック”は、モリサワのフォントサービスに加入すると、使用可能なのですが、業種によっては「毎月お金は払えない」という方もいらっしゃると思います。そういう方はアマゾンで「こぶりなゴシック」単体で購入できて便利です。
OpenType こぶりなゴシック StdN W1 [ダウンロード]
OpenType こぶりなゴシック StdN W3 [ダウンロード]
OpenType こぶりなゴシック StdN W6 [ダウンロード]
OpenType こぶりなゴシック StdN W9 [ダウンロード]
さて、いかがだったでしょうか?1回目の紹介時には、こぶりなゴシック愛に溢れていたものの「説明不足だな」という感じがしていた割に、沢山の方に読んでいただいていたことが恥ずかしく、書き足したい気持ちをずっと持ちつつも5年以上放置してしまいました。ようやくその思いが晴らせました。今回の説明が足りているのか否かはわかりませんが。。。
ではでは。今月はこの辺で、というか、今年はこの辺でさようなら。ですかね。そう言うとちょっと寂しい感じもしますが、寂しくはありません。年を跨いでも1日は1日だからです。
残り一ヶ月になりましたが、一年を長く感じたい貴方は、新しいことを初めてみましょうー(そんな年末の挨拶あるのか)。
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