毎日をつみかさねる

先日、野球選手であるイチロー選手が、メジャーリーグの殿堂入り。と言う記事が、ニュースを賑わしていましたね。とてもポジティブなニュースで、気持ちが良いニュースでした。イチロー選手を見ていて思うのは、野球選手としての凄さはもちろんなのですが、その精神性の高さにはいつも感心させられ、刺激を受ける部分があります。

なかなかイチロー選手のようになるには難しいですけども、このような良い見本が存在して、その姿を見ることが出来るテレビやメディアは、私たちにとって有用なものですよね。もちろん、悪い影響を受ける事もあるのでしょうが、僕にとってのメディアは、概ね良い情報を得るツールとして役に立っているように思います。

ロードレース（自転車）、格闘技、卓球、テニス、サッカーなんかを好んで観ることが多いですが、世界のトップの人たちの身のこなしは、感心するほど美しく、人間の可能性を感じさせてくれます。そして、日々の努力の積み重ねの大事さを、学ぶことが出来るのです。

話は変わりますが、あっという間に季節は秋となり、気温も一気に涼しくなってきましたがね。これからの季節は、着られる服のバリエーションも増えてくるので、楽しみがひとつ増える感じで嬉しいです。

自分の服選びは「デザイナーとして」と言う事を意識して服を選ぶことが多く、「自分が何を着たいか？」よりも、「どうあるべきか？」と言う事を意識するようにして来ました。なんとなく、その方が自分のデザインに対する姿勢とも近く、整合性が取れているような気がするからです。

でも、ここ最近は「自分の着たい服を着たい」と言う気持ちが少し現れだしておりますが、長年「どうあるべきか？」と言う服選びをしていたので、「自分が何を着たいか？」を見失いつつあるような気がしています。なので、迷走していた場合、「迷っておるのだな」と、温かい目で見ていただけると嬉しいです。

今月のFONT紹介は“毎日新聞明朝”です

フォント紹介と言うと偉そうなんですが、自分の勉強の為に毎月書かせて頂いています。意見も個人的な意見となりますが、良かったら読んでみて下さい。

今月は、“毎日新聞明朝”です。名前を見れば誰でもわかると思いますが、新聞用に作られたフォントです。 まずは見てみましょう。

新聞用のフォントというのは、沢山の細かい文字がぎっしり詰まっていて、その中から情報を得やすいように作られています。まず特徴として挙げられるのは懐の広さで、線と線の間が広く、黒みを少なくすることで文字の黒みを抑え、パッとみた際の圧迫感を感じさせません。そして、当然可読性も高くなくてはなりませんが、日本語の自然な流れを損なわないように作られていて、横書きで見ると全ての文字の大きさが揃い気味で、読みにくそうに思えますが、縦書きだとすらすらと読むことが出来ます。

そして、新聞という限られたスペースで使用する為に、文字に“平体”と言って、縦に潰して平べったく組み、一行に多くの文字を詰め込むことを想定されて作られています。

ん？大丈夫なのか（笑）と思いますが、縦組みにすると、そこまで気にならないと言いますか、普段見慣れている新聞の感じになります（一番上の画像に入っている文章が80%平体をかけています）。

新聞というのは、情報を得る為に長い間使われてきたメディアです。その情報を正しく、正確に伝えるために、沢山の知恵や機能が詰まっているのが、この“毎日新聞明朝”です。いやー。本当に感心します。

フォントを人の性格に例えたりすることがありますが、このフォントは冷静（クールという表現とは異なる）といいますか、アナウンサーが喋っているような、知的で情報が入って来やすい印象になっていて、まさに目的に特化された職業的な性格のフォントです。新聞は勿論ですが、縦書きで多くの情報を伝えたいときに使うと良いかと思います。

ちなみに新聞の組版だと、二桁までの数字には半角数字が使用されます（新聞社のルールで決まっていたりします）。縦書きに半角数字を使用すると、90度右に倒れてしまうのですが、それを縦に起こすのが「縦中横」という機能で、二桁までの数字は縦中横で起こしてやり、三桁以上は全角数字の縦組み。となります。（一番上の画像を参照）。WEB専門の方は中々使わない機能だとは思いますが、知っといて損はないかと思い共有させて頂きました。

さてさて、今回も大変勉強になりました（自分が）。このフォント紹介も随分長い間やっているのですが、最初はフォントに対する印象の話が多かったように思いますが、段々と機能の話が多くなって来たなぁ。と思います。こんな所も、日々の積み重ねでわかるようになって来た部分かと思うと、感慨深いです。皆様ももし興味がありましたら、是非気になるフォントを調べてみて下さい。きっと色んな事で役に立つと思います（特にデザイナーの方）。ではまた来月ー！