2014.06.23
青梅にある繭蔵さんにて行われた、田島征三(絵本作家)さんと内田麟太郎(絵詞作家)さんのトークショーに行って来ました。
僕は絵本に疎く、田島征三さんの事も内田麟太郎さんの事も、作品は数点見たことはありましたが、どんな方かは殆ど知りませんでした。
でも、そんな事は関係なく、とても楽しく話を聞いて刺激を受けることが出来ました。
内容に関しては、ここで細かく言及するつもりはないのですが、一番に感じた事は「我々は自由に生きるべきだ」ということでした。
「アートを学べば学ぶ程、アーティストとしての力は抑えられる」という事を田島さんが仰っていました。本当にそう思います。
そしてお二方、本当に自由に楽しそうでした。きっと色々な事と戦って来たのでしょうが。
そして、今目の前にいるお二方がとても格好良いと思いました。
話は変わりますが、僕は元々デザインを独学で始めました。
そして、反抗的な性格もあり「自分が信じるデザインをやる」という信念でデザインという仕事をしてきたつもりです。
勿論、迷う事も多々あります。
そして、今まさに迷いが生じている段階だったのだと思います。
お二方の話を聞いて「間違ってない」と背中を押して貰えた気がしました。
アートにもデザインにも、答えというのはない。という部分は共通しているかもしれません。
一回成功したものがまた成功するか?というと、そういう訳でもないですし、寧ろ一回成功した事を同じようにやれば、大体は一回目の成功よりは成果は下がるでしょう。
ただ、勉強熱心な方々の間では「今までの成功を蓄積し、それを模倣する事が良い。」という風潮があるように思います。そしてまた一方では、オリジナルが求められる。という複雑な問題もありますが。。。
自分の過去の経験から言うと、WEBで広告の効果測定をすればする程、「セオリーは無い」と感じる事です。
「文字を見やすくする」「内容にあった色づかいをする」等、基本となる部分は勿論抑えた方が良い結果が出る事はありますが。
ただ、広告の効果として「今週は良かったものが、翌週には効果が一気に落ちる」ということは頻繁に起こりました。
移り変わりの激しい世界なのです。
その移り変わりに付いて行くのに必死になっていく事が産み出す効果は、それなりにありますが、コストもかかります。
そのお金が払える企業はそれを続けるのも良いですが、中々そこまで出来る企業は多くはありません。
こう言ってしまうと、反逆的に聞こえるかもしれません。
ただ、デザイナーの心がけとして、勉強熱心な企業の「過去をなぞる。」という風潮を理解しつつも、新しい提案をしていく事。そして、本質を表現する事。
それこそがデザイナーに求められる事なんだと思います。
時にはブレた方向性を正す事もデザイナーの大切な仕事です。
そして、その先に楽しみが見いだせる仕事の仕方をしていきたい。そう強く感じるトークショーでした。
展覧会の内容も見逃せません。
繭蔵さん2階のギャラリーでは、田島さんの素晴らしい作品が見る事が出来ますし、木の実アートの公開制作等も行っています。
僕は展覧会を見て、田島征三さん絵本を俄然好きになりました。
繭蔵さんで美味しい食事をして、素敵な建物の中で素敵な作品に触れる。
とても贅沢な時間になると思います。お時間があれば是非。
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