- クライアント
- 黒茶屋,燈々庵
- 制作内容
- ディレクション / Webデザイン / htmlコーディング / WordPress
- 作業工数
- 8ヶ月
- 備考
- 黒茶屋&燈々庵のウェブサイトリニューアル
制作後記
東京都あきる野市を流れる秋川沿いにある土地に、三百年ほど前に建てられた、庄屋造りの古民家を移築したお店が黒茶屋です。
全国的に有名なお店で、その名前は青梅に住んでいると勿論、耳にする機会が非常に多い、自然を利用して造られた景観の美しい名店です。
燈々庵は黒茶屋の姉妹店で、旧家の邸宅敷地内の土蔵を改装した、ギャラリーが併設された料亭で、落ち着いた隠れ家的な雰囲気の、黒茶屋に負けず劣らずの名店です。
この度頂いたご依頼は、この二店舗のウェブサイトのリニューアルでした。
黒茶屋には何度か足を運んだこともあり、雰囲気は知っていたものの、改めて見学をさせて頂くと、広い敷地内にある数々の名建築や、趣向を凝らした施設があり“その世界観を余すところなく見せる”。という難しさに頭を抱えることとなりました。
まずは、言葉よりも空気感を感じていただけるように作り、段階的にアウトラインがわかっていただけるよう心がけました。トップページの短い動画から始まり、奥へ行くとそれぞれの施設の写真が少しだけ見ることが出来ますが、「全貌がわかる」という事は目指さず、実際に足を運んでいただくと「あー。ここだったのか」と、答え合わせができるような作りを心がけています。
お品書きページもこだわりました。紙に書かれたような縦書きの形をとりながら、どの端末でも見やすく、いくつかあるコースメニューを上下に並べ、比較しながら見られる作りにしました。また、毎月の更新をしやすくするために、画像ではなくテキストで、動的なコンテンツにするなど、仕組み作りにもこだわっています。
営業日のカレンダーも、月毎に休業日が異なるため、変更がしやすいような仕組み作りを行いましたが、デザイン性を高くしつつも、更新性も高める為に役に立ったのが、WEBフォントでした。今回使用したフォントは“A1明朝体”で、全体を通して温かみと落ち着きのある印象を保ってくれています。
姉妹店である燈々庵は、基本的な作りは黒茶屋と同様ですが、全体的にトーンを落とし、お店の持つ親密な空気感を表現しております。写真も密やかな雰囲気のするものを中心に選び、美しいお店の雰囲気を感じていただけるよう心がけました。
制作期間、黒茶屋さまと共にお客様目線で、よりお店の良さが伝わるサイトづくりを目指しました。自分はデザイナーとしての技術を尽くし、現場を知り尽くした方のフィードバックをいただき、最適解を導き出していく。という8カ月でしたが、やり取りの質が非常に高く、ターンを繰り返す度に良くなっていく感触を感じながら制作を行う事ができました。
直接的なお店のサービスとは異なる部分だとは思いますが、そう言ったやり取りからも、名店たる所以を感じることが出来たことは、非常に幸せな体験でした。
また、今回の制作にあたり、両店舗共に専属のフォトグラファーである高水秀人さまより、質の高い写真を多くご提供いただけた事が、制作する上で大変ありがたかったです。
また、トップページで使用した動画も高水さまの作品です。こちらも感謝いたします。
名門、黒茶屋グループを支え続ける、徹底されたお客様へのサービスの気持ちでが、見ていただく皆さまに伝わると嬉しいです。
これを見て興味を持って頂いた方も、ぜひ足をお運びください。素晴らしいお店です。